岡部洋一

はなびを通じて満開の笑顔を

左:THE RAKU代表の真也さん 右:THE RAKU時代の岡部

普段道を歩いていて下を向いて暗い顔をしている人が多いと感じていました。
人類共存しているはずなのに、孤立していて社会に溶け込めていない方が多いなと感じていました。
自分の理想とギャップを埋める事ができない。人生模索している人がたくさん悩んでいる。
そうしてこの世の中が暗くなっていっているのではないかと感じていました。

そんな事を日々感じていた時、私は日中コールセンターでの派遣バイトと、THE PRESIDENT GROUPTHE RAKUというお店で働いていました。そんなある日、系列店のTHE ALLというお店で、会社の経営陣が「居酒屋出そうか」と話していたのを聞いて、「チャンスだ!」と思い、私自ら「居酒屋をやらせていただけませんか?」とお願いをしました。
経営陣も少しびっくりしていた様子でしたが、私のもっと世の中を笑顔にしたいという想いを伝え、任せてもらえることになりました。

やっぱりやめます

その後、話はトントン拍子で進み、内覧も何件も周り、ここだという物件に出会う事ができました。
契約も終わり、これからスタートというタイミングで、上手くいくか考えていたら、上手く自分が代表として出来るイメージがなかなか出来ず、怖くなり、会社オーナーに「辞退したいです」と一本の電話をかけました。
そこで3時間電話でお話をさせて頂き、ある言葉で私は頑張ろうと決めました。
それは「やめ癖、逃げ癖がついてませんか?今諦めて、1年後の岡部さんはどう思いますか?」と聞かれ、私は自ら居酒屋をやりたいと言ったのに、始まってもいないで自分のイメージだけで諦めて、この後の人生を過ごしたら絶対に後悔すると思いました。
その言葉で居酒屋を頑張ろうと改めて覚悟が決まりました。

人の温かさ

研修中の様子

早速、オープン準備に入りました。当初は「勇貴」というスタッフと2人。
まずは店舗名を決めるということで、何が良いかと考えていました。
そこで出てきたのが「博多 もつ鍋 ざ はなび」という名前。
美味しい食事と、アットホームな空間で、「楽しい」「幸せ」という皆様の素敵な笑顔を、このお店から打ち上げようという想いを込めさせていただきました。
そして、私含め、メンバー全員が居酒屋自体が人生で初めてでしたので、右も左も分かりませんでしたが、たくさんの方が料理の作り方やドリンク、内装の事を親切に教えてくれました。
そんなバタバタと準備をしている時に、当時から友人であった、現在スタッフの「勝」から長文のLINEがきました。
LINEにははなびで働きたいという熱い想いが綴っており、それに感動した私はすぐに会いに行き、はなびのメンバーに加わってもらうことにしました。
こうして3人になり、準備も整い、いよいよプレオープンを迎えます。

全く機能しない

プレオープンでは、知り合いの方が多くご来店して下さいました。
ですが、私達は本番に慣れておらず、ミスを連発してしまったのです。
5日間プレオープンをしましたが、ドリンクは30分出てこない、フードは1時間も出てこない、慌ててお客様のテーブルでもつ鍋をこぼしてしまうなんて事を、たくさんしてしまいました。
そしてたくさんの厳しいお言葉をいただきました。
毎日必死にやっていましたが、連日失敗ばかりで自信を完全に無くし、「居酒屋は向いてないのかもしれない」と深く落ち込み、お店から帰ることもできず、ただただ悩む日々が続きました。
そんなある日、それを見ていたオーナーから、「MTGをしよう」と言って頂き、全員集めて作戦会議をすることになりました。
「どうしたらこのお店でお客様が喜んでくれるのか?」という事を皆で会議していた時、オーナーから、「岡部さん、白塗りできますか?」と一言。
続いて、「美味しい、早いはこの業界では当たり前ですが、完全素人でそんな事がすぐに出来る程、甘い業界ではありません。ただ、このお店のどこにも負けない一番の魅力は、ここにいるスタッフ全員が、誰にでも変わらない愛の深さを持っている事だと思います。だから人が1番の商品だと思います。」
この言葉に確かにそうかもしれないと思った私は、早速白塗りを始め、名前を「白べっち店長」と名付けて頂き、とうとうグランドオープンを迎えました。

満開の笑顔が溢れるお店

グランドオープン当日の白べっち店長

私は、「白べっち店長」として、知ってもらおうと思い、SNSを始めました。
更に、メンバーも足りなかったのでアプリでアルバイトを雇いました。
そのアプリで来てくれたのが、現在料理長の「かい」です。
彼は居酒屋経験が豊富で、メニューから、ホールの動き方まで細かく教えてくれました。
こうして本格的にスタートしていき、知り合いやSNSを観たお客様がたくさんご来店してくださり、プレオープンではボロボロで厳しいお言葉を頂いた方からも「変わったね、美味しかったよ、ありがとう」と言われ、思わず涙がこぼれるほど嬉しく思いました。
そうして、連日満席になっていき、お店も徐々に回っていき、お客様から「ありがとう」とたくさんの方からの笑顔のお言葉を頂けるようになりました。

あの時、諦めずに一歩づつ歩んで良かったと思います。
もし、諦めていたら、今日という日は絶対にありませんし、僕でなくても、きっと誰かがこのお店をやっていて、1年後にはきっと後悔していたでしょう、
私の周りにいてくれている、メンバー、お客様、すべての方に感謝をして、これからもこの「博多 もつ鍋 ざ はなび」に来たら、どんな方でも日常を忘れ、満開の笑顔になり、明日も頑張ろうと思って頂ける居酒屋を創っていきたいと思います。

博多 もつ鍋 ざ はなび 岡部洋一

左から「勇貴」「白べっち店長」「勝」

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